最近の僕ヤバと五等分について(最新話ネタバレ有)

■僕の心のヤバいやつ

 

 

ヒロインの山田が市川に対して実際は何を考えたり感じているのか分からない、絶妙な距離感を保っている作品...だったのだが先々週の27話で山田が市川に対し特別な好意を持っていることを自覚する描写が出て、俺の中で最終回となった。

 

今日28話が更新された。俺の中では最終回後の後日談ということになる。

 

一応添えておくと、特段両想いラブコメを否定するつもりはない(古見さん好きだし)。作者がtwitterに掲載している番外編では山田の市川に対する好意が露骨なことから、パラレルワールドなのか未来の話なのか市川の妄想なのか...など一部のファンの間で物議をかもしていたが、こうした番外編が掲載されているという事実そのものから、いつかは予定調和の両想いステージへ移動するだろうとは予感していた。

 

まだ物語は続いているのに「もう少しこの期間を延ばしてくれれば...」と思ってしまうのは、中坊の時に遊んだテイルズオブジアビス以来かもしれない(序盤のクズだけど不器用な優しさを持っている頃のルークが新鮮で好ましかったので)。

 

今後この作品を読む上でユニークな体験が見込めなくなったのは寂しいが、

2巻までは買おうと思う。

 

 

■五等分の花嫁 シスターズウォーについて

 

五等分の花嫁(10) (講談社コミックス)

五等分の花嫁(10) (講談社コミックス)

 

 

五等分の花嫁は最初に読んだ2018年1月以降、人生で初めてリアルタイムで追い続ける漫画になる程ハマっているし大好きな作品なのだが、シスターズウォーに関しては正直なところ「もう少し上手くやれなかったのか」と思ってしまった。

 

・一花

シナリオの犠牲者。

 

一線を越えた何でもありスタイルで姉妹間戦争に突入するが、

行き当たりばったりというか穴だらけすぎるアクションの数々で失敗に終わる。

 

なぜ一花の目論見が失敗したのか。まず、手段がよりにもよって変装だった。フータローはこれまでの展開で、姉妹たちの変装に対して苦しめられ続けてきているため、耐性は高い。2つめ。変装の対象が三玖。これまで一途にフータローへアタックし続け、スクランブルエッグ編ラストではとうとうフータローにその好意が伝わるに至った三玖である。フータローも言うように、当然「応援する」は考えられない。

 

正直なところ、一花がなりふり構わない勝負に出るにあたって変装を選んだのは意味がわからない。 学校の時は衝動的にやってしまったという印象が強かったが、変装を利用するメリットはあるのか。そもそも三玖はメンタル強弱の波が激しいとはいえ、いざ勝負に出る時は一花より強気になる。デート回ではひよらずストレートに誘いをかけているし、ままごと回では一花の目の前で「結婚しよう」と言っている。何を根拠に変装作戦で優位に立てると思ったのかサッパリ分からない。

 

一花が焦っていた理由も一応示されるが、その情報の開示が修学旅行開始前とかだったらもう少しSNSにおけるレピュテーションも変わっていたのではないかという気がする(なかなかしんどいものを見せられていた)。

 

思い返してみるとスクランブルエッグでは、三玖が五月に変装した状態でフータローと姉妹全員との繋がりを絶とうとしていて、こっちの方が行動としてはヤバかった。ただその真意と正体が判明するのが最後の最後だったからなんかいい話っぽく収まっていたし、一連の流れを通してフータローが姉妹を見分ける"愛"について学んでいるので物語上の意義が強かった。

 

一方シスターズウォーではストレスフルなクリフハンガーが繰り返され、一花は典型的な悪役に位置付けられ、軋轢→浄化(みんな仲良し!)と退屈な基本コンボで〆られてしまった。

 

しかも京都旅行でのフータローへの接近はスクランブルエッグに続いて三玖が先頭に立っている。一花だってやり方はいろんな意味で最低だったが必死だっただけになんとも言えない気持ちになる(俺は一花好きです)。

 

唯一良かった点として、一花が昔フータローと会っていたという事実も、奇跡的な再会から抱くに至った好意も、何もかも自らの過ちによって台無しになり、全てを嘘だと否定して背中を向けて立ち去るという展開はめちゃくちゃ好き(俺個人の性癖であり、一花派がどんな思いであのシーンを読んだかについては考えないようにする)。

 

・二乃

あまり言いたくないんだけど、恋愛に関しては人間関係のサポートキャラ的な立ち位置に割り振られ、中野父に釘を刺されているフータローには気まずく回避され、典型的な当て馬キャラと化してしまった。

 

誰よりも姉妹想いという点は初期からブレていないし読者人気も高まっていると思われるが、二乃派は気が気ではないだろう(花嫁となる可能性について)。

 

・五月

ポンコツすぎて姉妹の軋轢を一切把握してなさそう。

 

5年前のあの子への想いを維持させようという目的が達成されたのかに関しては微妙なところだが、公園で別れを告げられた後、未練が無くなっていたフータローに再度あの時を思い起こさせることには成功している為空振りではなかった模様(京都編でのお守りチェックとか)。

 

メインヒロインっぽい立ち位置だと認識されるもその力を揮う機会には恵まれず、いつその実力を発揮するのか...という予想をしている間にもう10巻。唯一恋愛感情を持たない枠としてやっていくんだろうか。

 

 

・三玖

1巻から表メインヒロインの鉄板であり続けている。

本人もとにかく姉妹の誰よりも積極的にアプローチしているし、

とにかく鉄板ということなのだろう。

 

 

四葉

最新話でとうとう過去編が始まり、アレもコレもソレも明らかになっていくと思われるのだが...。

 

四葉は明らかにフータローから異性として意識されていない(デート中の着替えシーンとか「ありえないだろ」あたりが分かりやすい)。

 

また自己評価の低さから好意を伝える気が無いし、恋愛に関してはかなり奥手なのでスクランブルエッグ編ラストのキス実行犯とも思えない。

 

四葉派ではあるもののフータローと結ばれる可能性はかなり低いと考えている。

ただ、ここまで序盤から丁寧に描写されてきた四葉が妙なことになってしまわないよう願うばかりだ。

 

あとは『タメ口』に期待しつつ最新動向を追っていきたい。