シャニマス The Straylight 感想

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かなり良かった。Run()がgood、WEBDがnormalなら今回はexcellentくらいある。

 

ストレイライトというユニットの魅力は既にネット上で有力者によって語りつくされているだろうが、個人的に何を置いても素晴らしいのは物語に闘争が組み込まれる点だ。メンバー同士でも切磋琢磨し、外向けには公の場に相応しい迷光と能力を見せつけようとする。見せつけようとしているが無敵の存在ではないので敗北を味わう。だから満足を知らずにがむしゃらに走り続けている。

 

この闘争の扱いはThe Straylightでもいい塩梅になっていて、オープニング~1話ではアーティスト達とのガチ対決で、嫌味まで言われながら実力不足を思い知らされる。続くものまね企画で実力不足を思い知らせてきたベテランのアーティスト達がバリバリにアレンジを効かせながら模倣してくるが、自分たちが創り出し、更新し続けている領域というアドバンテージに油断することなく改善を施し、シャニPがスカッとしてしまうレベルのリベンジを決める。もちろん、この状態のストレイライトがまた冒頭の場のような番組に出ることになった場合にどうなるかはわからない。再び実力の差を思い知らされる可能性もじゅうぶんある...しかしストレイライトがストレイライトである限り、完璧を目指し、進化し続ける存在である限りこの先は問題ないだろうという信頼を持たせてくれた。シャニPやプレイヤーに限らず、作中内ファンも同じような気持ちなのでは。

 

ところで闘争というものには舞台が必要になる。特にリベンジのためとなれば、舞台の用意まで行わなければならない。わからせてやりたいやつに正当なリベンジをする機会は自然に得られることなどほとんどない。リベンジをする側がその流れへと運びにいくことのほうが多い。さて、冒頭でストレイライトは敗北を痛感したが、現実としてリベンジの機会などそうそう訪れない。しかしストレイライトをずっと支えてきたシャニP、もしかすると当の彼女達以上に悔しがったかもしれない彼は、なんと件のアーティスト達によるものまね企画に対して、サプライズ本人登場を切り返す形で提案していた。しかもアイドル達には自分から提案したことは伝えなかった。次があればうちのモンはぜてえ負けねえというバチバチさをしっかりシャニPは持っていて、だからこそリベンジが実現したという種明かしにはやられた。しかもシャニPはそれをアイドル達には最後まで黙っていて、冬優子には社会人としていうべきではないことまで伝えてしまう。彼なりのアイドル達への本気度、愛着と、純粋さ故の危うさが垣間見えるバランス感覚。嫌いではない。その後も愛依の動画振り返り用に倉庫をひっくり返してきて黙って置いておいたりと、いつも通り水面下のサポートも凄まじい。俺はこの男がいるからシャニマスにハマッたんだと再確認させられた。

 

だが今回は闘争そのものはメインではなく、ストレイライトの在り方と未来への向かい方を示す物語であり、愛依がフォーカスされる。愛依が"アイドル"を、"ストレイライト"をやっていくために作りだした迷光(ミステリアスなキャラ)がファンに本物として受け入れられ、愛依もそれを否定せず大事にしたいと結論を出し、ただ情熱から曖昧な方針を内向きに述べただけで終わるのではなく、【いるっしょ!】コミュでツイスタに"ストレイライトの愛依サマ"として完璧な内容の投稿をぶちあげたところは流石にテンション上がった。

 

噂よりも


ステージを見てほしい


あたしはそこにいるから


そして


あたしたちがいるところにステージはあるんだ

 

#ストレイライト

 

ミステリアスでクールな人の噂に対するアンサーとしては100点飛んで1兆点はある。本人が自覚したようにこっちの愛依も既に確立された存在となっているし、俺も愛依サマのファンになってしまった。

 

 

本イベントはシリアス一辺倒というわけでもなく結構肩の力を抜いて眺めてられるシーンもいくつか用意されていたの含め、本当に上質なものを見せてくれた。今後愛依は外にいる時素を抑えるのか変装するのか、どちらもゆるぎない自分であるとして特に変わらずいくのか...というのは些事に過ぎないので置いておく。次も期待大。