サイレントヒルf
面白かった。
1週ごとに新しい情報を提示され、物語の全体像に降りかかる霧が払われていくような語り方は好みだし、数々のミスリードにも気持ちよく騙されていた。静岡シリーズおなじみの上位存在が喋りだしちゃうシーンはややチープに感じたが、過去や現在やっていることのしょうもなさが露呈した後でもあったので、その程度に落ちぶれた存在だからこそそういう描写になったのだろうと飲み込むこともできた。
アクション面では、1週目難関のプレイ体験はかなり良かった。Twitterではブラボとかヤーナムステップとかいつものオタク誇張大喜利が開始していたが、一週目を難関でプレイしている間は最大スタミナの低さやステップ後の硬直の大きさには確かなシビアさがあってしっかりと骨太アクションとして面白く遊べている。
アクセサリーであるお守りがだいたいガチャ産になっていて、特定の組み合わせでシナジーが発生する設計になっているのは興味深かった(現代では無料ガチャでなければできない手法!)。これもあいまって2週目以降はどんどんヌルゲー化していくいくのだけれど、無双状態を楽しむのもまた一興か(物語の真相にさっさとたどり着けたほうがいい)。
不満点があるとすれば、道中に落ちている文書が物語の解釈において非常に重要な役目を持っていながら、ゲーム内チュートリアルでは無理に徘徊している敵と戦わず逃走するよう説明していること。雑魚敵をスルーしようとすればアイテム回収の達成度も当然下がるため、これによって重要な情報を見逃してしまう可能性がある。1週目の文章ファイルのなかに後々回収できないものが含まれているという情報を見かけたが、それが本当ならえらいことだ。大筋は楽しめるからいいのだけれど。
ハンドレッドライン
総合的にはあまり面白くなかった。
マルチエンドが解放されるまでの長い長い導入部分はだいぶ楽しめたのだが、肝心の100マルチエンディングがパワースパイクへ至らなかった印象が強い。
複数ルートの展開クリア済を前提としたルートが肩透かしなHappy Sappyエンディングに到達して釈然としなかったり、トゥルーっぽい演出が入りタイトル画面に戻される特定のエンディングも伝統的な小高シナリオ要素の詰め合わせ的な印象になってしまったり...ボリュームの膨大さ故に複数ライターを起用しているものと思われるが、一部ルートではこれまでの描写とはギャップのある言動や態度に出るキャラクターもいて、そのへんも含めちぐはぐに感じてしまった。
ルート分岐においても最初に提示される選択肢から結果を予想できないようなものも多く(最初のマルチエンドでは唐突にラブコメルートに移動させられた)、繰り返される戦闘スキップもあいまって物語への没入感がそがれて行ってしまったのもおおきい。
とはいえ蒼月やヴェシネスのような好みのキャラクターもいたし、導入ストーリー中は飽きない展開が工夫して凝らされているのはだいぶ好印象だった。
ヴェシネス編がかなり好みな筋書きだったので、これを読めただけでももとはとれた気がする。paleduskというアーティストを教えてくれた作品でもある。thx
Kingdom Come: Deliverance
けっこうおもしろかった。
最弱のニート村人にすぎない主人公がそのままの状態でゲーム本編がスタートした直後が一番楽しめた気がする。字は読めないし筋力は話にならないほど貧弱で野盗一人に襲われるだけで大事件、話術はカスでカリスマ性に欠ける。
そんな最弱主人公ヘンリーを育成するなかでキャラクターへの愛着が生まれ、うちのヘンリーはこういう人間であるとしてロールプレイをする行間が出てくるのは好ましい。たとえサブクエストが素朴な内容のまま終わっても、凡人ヘンリーの歩みとしては違和感がないねえなどと肯定的に進められていた。
ただメインクエスト中盤以降はヘンリーのやんごとなき出自が明かされるやいなや有能なひとかどの人物としての描写が強調されていき、ゲームプレイ上でもすべてのステータスを最大まで上昇させることも可能となっている。われらが親愛なる隣人にして匹夫のヘンリーは、実際は単なる大器晩成型の雄だった。これはちょっとさびしい。
ストーリーはかなり微妙なところで終わるようになっていて、2はこのエンディング直後から開始するようだ。世界史的な勉強にもなり興味深いタイトルなので、気が向いたら続編も触る予定。