2021-01-01から1年間の記事一覧
作者の魚豊は、過去作において力量で劣る者が強い精神を以て敵対者を打倒し、勝利する物語を書いてきた。それが顕著に出た『ひゃくえむ』終盤では、才能差だけではなく身体のコンディションまでも致命的に傷ついた状態から強い精神によって奮起し、一切のフ…
かなり良かった。今回もGRADと同じくひたすらストレートにわかりやすくかつ良質な物語を提供いただいた。 浅倉透と言えば、”凪”だった。常にマイペースで、輪の中心にいる和やかな存在。その一方でWING初期では人生の退屈さにどこか冷めていたし、自身やその…
甲鉄城のカバネリ 和のスチームパンク、ガン=カタめいたスタイリッシュ美少女無双、不死身パイルバンカーで泥臭く戦う少年等成分がほどよく堪能できた。 後半は完全に美馬が主人公。美馬の持つ背景と望みが物語のメインに据えられるし、悪人である美馬の価値…
撃滅のジェノサイドギグ shonenjumpplus.com 超良かった。まずタイトルと扉絵(サムネ)が100点満点。 ・手 この漫画は表現とテンポ極振りみたいなところがあるんだけど、とにかく”手”に魅せられた。 まずスタジオで初めてかさねと赤井がセッションするシーン …
先日の【ピトス・エルピス】実装を受け、いいタイミングだと思ったので、樋口円香について現時点(2021年9月)で覚書をのこし、ある程度整理することにした。とはいえ、そのほとんどは結局樋口円香とシャニPという括りになる(幼馴染達の中での空気感は<シャニ…
番組ディレクターがノクチルに期待していた破天荒さ、視聴者の心身を鍛えてこいとする決定、どちらも天塵での騒動や、それ以降も緩いノクチルの姿を受けて作中ファンから求められている要素であると同時に、プレイヤー側の欲望として捉えられるようにもなっ…
面白かった。 タランティーノ映画といえば退屈な長話、そこから無慈悲な暴力への突然への転調へのイメージが今でも強烈なのだけれど、本作はそれを映画一本の尺を全て使って実行しているような印象がある(これはオチまでの過程が全て退屈だったわけではない…
■ガッチャマンクラウズを観た まあまあ面白かった。 聡明な美少女が縦横無尽に無双するアニメ。といっても別に戦闘的な意味ではない。主人公のはじめは闘争を忌避し、対話を最重要視する特異な人物で、2話時点で宇宙人との対立を平和に収束させてしまう。 キ…
■NO BORDER. PVが良かった youtu.be 1分12秒~15秒あたりのダンスがかなり好みだったので謎にキャスト情報まで調べ、珍味さん(PV内ダンサー)の動画を何本か観た。 youtu.be 幼少期から人の目がなくてひとりきりのときだけ踊る謎の癖があるので、そろそろダン…
(劇場版) 少女歌劇レヴュースタァライト SSSS.DYNAZENON オッドタクシー (劇場版) 少女歌劇レヴュースタァライト かなり良かった。映像表現がシンプルに気持ちよく、絶頂感がブッ続く経験は稀有なので2回目の劇場視聴も検討している。 劇場版の感想に関係し…
なんとなく人狼系作品を連続で3つ摂取したので、その感想を遺していく。 ■月見月理解の探偵殺人 面白かった。 異常なまでに自省的な少年、残虐なふるまいを行う異能持ち美少女、様々な作中内ゲーム、一部ミステリ要素、ケレン味の効いた二つ名、不穏な空気感…
マシーナリーとも子の定期ツイートをきっかけに1月に開始。面白い。 ■タワーディフェンス(TD)ゲームとして TDの経験は『千年戦争アイギス』と『城プロ』をせいぜい1週間遊んだ程度で、地頭にも自信がなく不安だったが、いい塩梅でよかった。 序盤は配布され…
浅倉透コミュ集大成というか....あまりにも良すぎた。 まだ余韻が残っている。 昔読んだ湊かなえの小説『告白』で”要約”の残酷さについて語られていたけれど、今回の物語だって要点だけまとめて要約してしまえば割となんでもないような筋書きになってしまう…
■Switch買って「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」を始めた 順当に面白い。 何がいいかというとロケーション探索が楽しいことに尽きる。 探索していると面白そうな場所を遠くに目撃して、面白そうな場所にたどり着くと実際に面白いものが待っている。…
2021年4月5日、シャニマス界は にちかの炎に包まれた 今更無難に軟着陸する新キャラは出さないだろうと予想していたけれど、危ういプロローグにシャニPモノローグが合わさって── 心の奥底で渇望している内容を扱う作品と邂逅できたことを確信すると口角が上…
予想外に楽しめているのでブログに書いておくことにした。 自分が馬のことを全く知らない(「ディープインパクト」という名前は聞いたことあるくらい)のもあり、アニメ1期は一切何も感じることがなかったのでもうアプリ版だけ追えばいいかな?と考えていたが…
■ワンダンス www.amazon.co.jp 同作者の「のぼる小寺さん」が書籍と電子両方揃えるくらいには好きだったので(正直作品としての完成度が本当にそこまで高いか?と言われれば首を横に振ってしまうのだけれど、とにかく好みだったからとしか言えない)、つい昨日…
かなり良かった。Run()がgood、WEBDがnormalなら今回はexcellentくらいある。 ストレイライトというユニットの魅力は既にネット上で有力者によって語りつくされているだろうが、個人的に何を置いても素晴らしいのは物語に闘争が組み込まれる点だ。メンバー同…
■(アルバム) 渦になる / きのこ帝国 2020年9月に聴いてハマッた。 全ての気力を失って真っ暗な部屋でベッドに横になりながらiphoneを操作していたとき、ふと知人がこのアーティストについて言及していたのを思い出してapple musicを通して聴いたのだ。 恐ら…
2か月前、こんな記事を書いた。 zumasawa.hatenablog.com この記事のなかで挙げた3項目のアップデートについて結果をまとめておくことにした。 ■百合 ビジュアル優先のカジュアルなものからエモさが最重視されるハードなものまで振れ幅がデカいものだがとり…
まあまあ良かった。と書くとなんだか以前書いた天塵の感想と大分温度差がありそうなニュアンスになってしまうかも。本コミュでは中盤まで風のない緩やかで少し退屈な日常が丁寧に描写され続け、わかりやすいドラマティックさは抑制されている。俺はわりと満…