シャニマス さざなみはいつも凡庸な音がする 感想

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番組ディレクターがノクチルに期待していた破天荒さ、視聴者の心身を鍛えてこいとする決定、どちらも天塵での騒動や、それ以降も緩いノクチルの姿を受けて作中ファンから求められている要素であると同時に、プレイヤー側の欲望として捉えられるようにもなっている(俺も破天荒さに惹かれた部分は大きいし、実際天塵直後はノクチルはロックとかヤンキー集団とかそういうツイートを見かけていた)。

 

なんか色々期待されてるっぽいけど普段のうちらってこんなもんなんですよねって感じで他者の欲望をすり抜けて素を貫徹していく、だけではなくメンバーの中で特に成長や変化に高い志向を持つ小糸が悩んだり焦ったりするけれど、その葛藤も緩やかな連帯の中で柔らかく消化されて終わる。4人の変わらない良さ。それ自体は大変結構なことだが、、結局俺が見たかった具体的な”次”は”今”やってこないまま終わった。この内容ならユニットイベじゃなくてsSSRで消化してくれても良かったとさえ感じた。

 

なんか樋口が助け舟を出して雛菜がつよい思想を述べて小糸が納得して、浅倉は終始微笑していた(小糸の問いに無言のままで翌朝寝不足になっている浅倉とか、想像を掻き立てる余地も無くはなかったが)。タイトルから今回はこういうコンセプトですよと伝えてくれているのだが、いるのだが!事前に心理的なハードルを下げるよう努めていた自分も、やっぱり無意識下ではかなり期待していたことを失望感に打ちのめされながら悟った。俺のような“動き”を見たがる人間を牽制するようなシナリオになっていること自体は別に良かったのだけれど、ドラマ成分が抑制された中にある侘び寂びをあまり面白みとして摂取できず、物語として、飛ばしても今後の流れに影響無かったよねくらいの感覚になってしまったのが悲しい。

 

イマイチと感じた作品の感想を出すときはできる限り良かったと感じた要素とか興味を引かれた要素を挙げるようにしているのだけれど、よりによってシャニマスのノクチルイベで、そういうのにマジで心当たり無いのが割と本気で辛い。

 

 

前日にやってたtwitterキャンペーンはかなり良かったんだけどな....