シャニマス 七草にちか W.I.N.G編 感想

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2021年4月5日、シャニマス界は にちかの炎に包まれた

 

 

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今更無難に軟着陸する新キャラは出さないだろうと予想していたけれど、危ういプロローグにシャニPモノローグが合わさって──

 

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心の奥底で渇望している内容を扱う作品と邂逅できたことを確信すると口角が上がる。体内で打たれる脈はいつもより近く、冷たくなる首や胴体、自然と正される姿勢、作品と関係ない現実世界の全ての情報は遠い彼方の環境音と化し、戦闘体勢でコミュを読み進めた。

 

 

よくもまあやってくれやがったなシャニマスくん!?

特徴である表情アニメーションもかなり活用されていて、何気ない場面でにちかが一瞬悲しそうな表情を見せてきやがるし、再序盤からシャニPはそれを見抜いてるしでもうすっごい。理想主義的だけど現実はしっかり見ているシャニPのスタンスも合わさってかなりドシンと来た。

 

 

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俺は「なにもない人」の物語をずっと求めていた。本当になにもないわけじゃないけど、本当にだいじなものがなにもない人の物語が読みたかった。七草にちかには申し訳ないがその機会をくれたシャニマスくんに感謝するほかない。

 

恐れたのは予定調和の浄化・昇華。

 

あの樋口でさえWING終盤では均衡を崩し、シャニPへの信頼を垣間見せざるを得なかった(感謝祭やギンコ・ビローバでアイマス文法に背を向ける姿にはむしろ安堵した)、七草にちかもこの最初に与えられた共通コミュで小目標を達成してイベコミュでユニット話やってpSSRでアイドルとしての成長を描いていく、そういうスッキリした枠に収まっていくのかと思ったが

 

 

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結局達成できたのは、これからは自由にアイドルを続けられること、それだけ。

 

敬愛・崇拝の対象であった八雲なみの本心を知ってしまった。悲しさと苦しみに耐えながら巻き取ってきたくすんだ理想のコピー像も有効期間が終わってしまった。小糸のように明確なアイドル像を抱けたわけでもない。樋口のようにファンの期待を背負っての責任感もない。終わったら次はないという強迫観念に駆られがむしゃらに走り抜けていた。

 

アイドルに強いあこがれを抱いているにも関わらず、アイドルとして自分が嬉しさを感じられるものは何も見いだせていないまま。絶望的なワナビのままだ。

 

よくもまあ共通コミュでこんな話を展開してきたものだと唸った。

 

この手のコンテンツでの傾向として、展開が長期化する中で徐々に動かせる物語性が少なくなっていく現象が多々あると個人的には感じているのだけれど、ノクチル・シーズは最初から長期展開を見据えたプランのもと動かされているように思う。自信と人気が無ければできない。すさまじい。

 

にちか個人だけでもまだ語られていない情報が溢れているので今後の展開を楽しみに待っていくほかないが、この残酷な物語を見せてくれたシャニマスくんに感謝。

 

七草にちかがこのまま終わらないことは確信している。

 

シャニPが彼女の中に秘められている輝きのもとに気付きながらもそれを黙って見送っていたのは、はづきの出した条件がむちゃくちゃすぎたが故に、にちかとじっくり向き合う時間が無かったから。だから七草は八雲の靴に合わせるしかなかったし、現実を認識している大人のシャニPはただ見守るほかなかった。でもWINGを終えてからはその心配はなくなる。はず。

 

美琴とシャニPに支えられながらくすんだコピーではないオリジナルを形成していく未来。そういう風になっていくのはほぼ間違いないだろうが、それがどう為されていくのか、そこに関心と期待がある。

 

365日継続してもまだまだ楽しめるぞアイドルマスターシャイニーカラーズ 。

 

 

 

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ここ素直に可愛かったから好き(この直後に悲しそうな表情があったりシャニPのモノローグが突き刺して来たりするのは置いておいて

 

 

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朝コミュの距離感好きだけどWING編との温度差すごい。

手のかかる親戚の子ども感がヨシ