GWの記録 / ガールズバンドクライを観た / Rise of the Roninを遊ぶ

ゴールデンウィークの記録

 

ボドゲなどをほどほどに遊び、ほどほどにだらけぬいた。

 

5月3日~4日にかけ、関西へ飛んで京都を少しぶらついた後、大阪の万博記念公園へ行った。

万博記念公園を訪れるのは10年ぶりだったが、来年のイベントを控えてか周辺の開発がずいぶん進み、家族連れの群れに埋め尽くされていた。かつての寂れ具合が嘘のようだ。

 

だが太陽の塔は10年越しでも相変わらずデカく、イカツく、ちょっぴり愛嬌があるままであった。

 

 

ここにやってきた目当ては以前は公開されていなかった太陽の塔、その地下空間である。

実際に入ってみると地下空間というのは便宜上の名づけにすぎず、内部にある”生命の樹”の周辺をのぼっていき、太陽の塔の両腕の内部を覗き見るのがメインコンテンツであり、高所と低所を行き来した。写真・動画撮影は通常1Fまでしか許されず、専用のスマホ用レンズカバー?を500円でレンタルすることで2F以降でも撮影できるようになっていたが、とりあえず無課金で突き進む。素晴らしい体験であった。

 

 

太陽の塔に思い入れを持ったのは大昔に森見登美彦の小説『太陽の塔』を読んだのがきっかけだったが、万博記念公園に行く前日に京都の先斗町で夕食をとったあと、適当に入ったバー『凛ト』がまさかの森見登美彦公認店でおおいに驚かされた。

 

 

雑に偽電気ブランをストレートで飲んだがカクテル人間が太刀打ちできるようなナンパな味わいではなかった。直前の日本酒ぶんもあわさり過負荷限界までいき、チェイサーを夏場の運動部員のごとく飲みまくることでかろうじて波をやりすごした。ちなみに森見登美彦は偽電気ブランジンジャーエールで割って飲んでいるらしい。俺もそうすればよかった。

 

バーには交流ノートも置いてあった。店員さんが森見登美彦が来訪した際のメッセージをわざわざ開いて見せてくれて、過去の記録の閲覧の許可もくれたほか、今日のことをぜひ書いてくださいとペンを渡してきたので、やはり今もなお手元に置く愛読書『太陽の小説』の好きなフレーズを引用してスペースを埋めさせていただいた。手書きの文字を10文字以上書くなど何年振りかわからず手が震えた。

 

雰囲気抜群で店員さんも神対応の良店だったので、京都に行く予定のある方にはおすすめしておきたい。

 

京都に行くにあたり方々でおすすめの観光スポットをうかがっていたのだが、予想以上に多くの情報をいただけて本当にありがたかった。特に『万豚記』は絶品のうまさをストレートでぶちこまれ、父も納得の笑顔をこぼしていた。有識者supp op

 

 

ゴールデンウィーク最終日は家にこもってすごした。

暇すぎてdiscordを立ち上げ、ぶろこり共和国にお邪魔してひふみさん達とだべっていたところ、もちもちくんさん(魚クンさんみたいだ)なる方がinされたのだが興味深い御仁で、元々つきさんに劇場版スタァライトの視聴を薦める話だったのが、数分後には彼による『ガールズバンドクライ』プレゼンに変わっていた。彼はシャニマスのつわものでもおられるようでついつい俺の口が滑ってしまい、脱線してシャニマストークやら昔のデレマスの話やら学園アイマスに向けての期待などを挟んだ。おもろい時間であった。

 

────

 

もちもちくんさんの薫陶を受け、『ガールズバンドクライ』を視聴した。

 

 

日本アニメ風美少女が登場する3DCG作品を2.5D呼ばわりするの流石にやめたほうがいいな(今は漫画原作を舞台で役者がやるときとかに用いられるワードらしい)

 

作品をとりまく閉塞した空気とそれを打破していくライブシーン、リアル寄りの所作のなかに差し込まれるアニメ的なデフォルメ表現の調和具合がすばらしい。

 

とにかくバンドメンバーの核であるニナは未熟で自暴自棄で攻撃的で、大人のエクスキューズが染みついてしまった心には青すぎて視聴中に身体がかゆく・・・なってくる。だがラスト数分には10代(とハタチ)ら一筋縄にはいかない少女たちが同話内のテーマに決着をつける見せ場がやってくるので、同時にそうしたかゆみがすべて取り去られ、清然とした面持ちでエピソードの〆を迎えることができる。〆がライブの回では、本当にライブの終了と共にエピソードが完了し次回予告に入るので、作中観客の歓声や拍手すらない。演奏終了後の余韻、あるいは余熱といった反応は視聴者に一任されている。この気持ちいい構造たるや。

 

清くも正しくも無いが、己の衝動に対してだけは誠実なバンドメンバーの面々の足跡をしずかに楽しみたい。

 

久しぶりにオーラを感じられる作品に出合えてよろこばしい。

 

────

 

フタゴンさんのおすすめを受け、『Rise of the Ronin(以下ローニン)』をちまちますすめている。

 

ローニンはいわゆる”オープンワールドゲーム”と呼ばれている("オープンワールド"というワードが厳格な定義をもたず、個々人のあいまいなイメージで呼ばれている点には注意したい)。しかしながらローニンには、オープンワールドと聞くとついつい期待してしまう、隅々までの異常な作り込みは無い。名もなき人々と一瞬交わる程度におさまるサブクエストの内容はあっさりめ薄味で、通行人のモブNPCは会話すらしておらず「そうだね」「そうなんだよ!」と謎のボイスで相槌を連打し続けるのみにとどまっている。こうした、俺の中で金字塔となったオープンワールドゲーム──『ウィッチャー3』、『RDR2』、『Fallout NewVegas』のようなナラティブで、またゲーム内の登場人物ひとりひとりに血が通っているような印象を得られるタイトル──の像に反するこのようなマイナス点が最初、ゲーム体験への没入を阻害していたことは否めない。

 

だがゲームを進めるうちに、本作は高いアクション性と歴史の重要人物たちとの交わりが肝であってそれ以外の要素はさして重要視していないとわかると、とたんに感触はポジティブなものへと昇華された。俺が遊んでいるのは異常ゴージャスオープンワールド『RDR2』じゃねえ、ゴージャス箱庭ゲー方向に突き進んだ『侍道』シリーズに近いのだ(ここでいう"箱庭"は"ミニスケープ"ではなく、まだオープンワールドゲームがオープンワールドと呼べるほどの広域さや諸々の完成度を築いていなかったころの俗称)!

 

優秀でカッコいい武器を探し求め、いろいろドラマがあり、それなりの自由度もあり、やはり最も楽しいのは戦闘。スパチュンの『侍』に初めて触れたときは胸がおどったものだ。(おそらく)開発会社も何かも違うタイトルではあるが、まるであの頃の『侍道』シリーズが進化を遂げたタイトルを今遊んでいるかのような感覚になってきたのが大きいのだろう。

 

とはいえ「実質侍道シリーズ!」などとSNSで唾を飛ばすつもりはない。

戦闘システムは『仁王2』をベースにしているし(ていうかゲーム内情報読んでると同じ世界っぽいし)、ゲーム内の年数経過にともなう舞台移動というオープンワールドとしてみれば新鮮に感じられるギミックもある。

もうそろそろ中盤入ったべ?と思った矢先に『1章クリア』の実績を解除し唖然とさせられたのもあるので、気軽にまったり進めていくタイトルとしては正解だったかもしれない。最終評価はクリア後にきまる。